口腔ケアはイキイキとした高齢期をサポートします |
口の汚れが、健康状態を左右する |
かつては、「口の汚れで死ぬことはない」という思い違いから、高齢者の口腔ケアは二の次になりがちでした。
しかし最近では、実は口の中のトラブルが健康状態や生活全般に大きな影響を及ぼすことが分かってきました。 |
●口の中の細菌が「誤嚥性肺炎」を引き起こす |
肺炎は、高齢者の代表的な死亡原因の一つ。
中でも誤嚥性肺炎は、口の中の細菌が唾液と混ざって、知らないうちに器官から肺に入ることで起こります。 |
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●「歯周病」が全身に悪影響を及ぼす |

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歯周病は、歯を支える歯周組織が細菌に侵されて壊れていく病気です。
歯周病の人は、虚血性心疾患や脳梗塞を起こす確率が高いという説があります。
また、よく噛めなくなることで、胃に負担がかかり、栄養状態も悪くなります。 |
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●入れ歯を外したままにすると、健康状態が悪化する |
ある調査によると、入れ歯が必要であるにもかかわらず、はずしたままで生活していると、身体的にも精神的にも健康状態が悪化すると報告されています。
また、入れ歯をつけている時は、歩幅やリズムが安定するのに対し、入れ歯をはずすと踏ん張りがきかなくなるので、歩行にも影響が起こり、つまずきやすくなるともいわれています。 |
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正しい口腔ケアで生活の質(QOL)が向上する |
口腔ケアは、むし歯や歯周病、口臭の予防だけではなく、生活にリズムを作り、食べることや話すことをサポートして、生活の質(QOL)を向上させるという目的もあります。
自分の口で「おいしく食べる」ことは大きな楽しみであり、生きる意欲にもつながりのです。 |
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口腔ケアで脳も体も元気になる |
●口腔ケアで抵抗力がアップ |
唾液には、細菌やウイルスを弱らせる抗菌物質が含まれています。
口腔ケアで口の中がきれいになると、唾液がよく出るようになり、口の中に飛び込んだ細菌ウイルスが体内に侵入するのを防ぎます。
また、食事を口からしっかり食べられるようになれば、体力もつき、抵抗力もアップします。 |
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●口腔ケアで誤嚥性肺炎を予防する |

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ある調査では、特別養護老人ホームで専門的に口腔ケアをする人としない人に分けて2年間調査を行った結果、口腔ケアをした人は、しなかった人に比べて、肺炎にかかった人数、死亡者数が明らかに低いと報告されています。
しかも期間が長くなるほど、発症率の差は明確になりました。 |
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●噛むことが老化防止になる! |
噛むことは脳への血流を増やし、脳の動きを活性化します。
つまり脳の若さを保ち、痴呆の予防につながると期待されています。 |
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口を清潔に保つことは、全身の健康を保つことにつながります。 |