歯周病は歯の病気ではなく、歯肉(歯ぐき)や歯槽骨(あごの骨)など、歯の周囲組織の病気です。
歯周病は細菌によって引き起こされる感染症です。
自然に治ることはなく、治療しなければ確実に進行していきます。 |
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口の中には数百種類・数千億個の細菌がいるといわれています。
歯周病菌はその中でもポルフィロモナス・ジンジバリスを代表に20種類程度が特定されています。
これらの細菌は歯垢を絶好のすみかにしてどんどん増えていきます。 |
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歯周病は、まず歯肉が炎症を起こす歯肉炎から始まります。
歯肉に炎症が起きてはれると、歯と歯肉との間の溝(歯肉溝)が深くなります。
これを歯周ポケットといいます。
歯周ポケットにはプラーク (歯垢)がたまりやすく、かつ取り除きにくくなります。
また、歯周ポケットの奥には酸素が届きにくいので、酸素を嫌う性質の歯周病菌(嫌気性菌)が繁殖しやすくなります。 |
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歯肉炎を放置しておくと炎症が歯根膜や歯槽骨まで広がり、歯周炎と呼ばれる段階になります。
さらに進行すると炎症によって歯槽骨が溶けていきます。
そして、ついには支えを失った歯が抜け落ちてしまうのです。 |
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さらに、歯周病は歯や歯周組織を失うばかりでなく、さまざまな全身疾患と密接に関係していることがわかっています。 |