口腔ケアは一人ひとりに合った方法で安全に行う事が大切です。 |
口腔ケアの心構え |
口腔ケアは、正しい方法で毎日続ける事で、お口の健康につながります。
歯に関する基本的な知識と、口腔ケアのちょっとしたコツを知れば、さらに効果も高まります。
また、高齢者の口腔ケアでは、正しい方法で行わないと、体に負担がかかったり、歯みがき剤やうがいの水の誤嚥などの危険もあります。
安全に行うことも重要です。 |
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Q.自分で口を開けられない人のケアはどうしたらよいですか? |
A.無理やりあけさせるのは禁物です。 |
認知症が進んで口を開けようとしない場合や、顎関節炎などで開けられない場合などがありますが、無理強いは禁物。
口角に人差し指をかけて横に引っ張り、上唇と下唇の間にすき間が出来るので、その間から歯ブラシやガーゼを巻いた布などで、歯の表面をきれいにします。
歯と歯の間に指を入れると噛まれることもあるので、裏側は無理せずにできる範囲にとどめましょう。 |
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一方の手の指で口角を引っ張り、もう一方の指またはブラシでケアします。 |
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Q.ぐらぐらしている歯があるときに注意することはありますか? |
A.無理に抜かずにそっとみがいてください。 |
歯のぐらつきが軽度ならば、すぐに治療すれば歯を残す事ができるので、歯科医に相談してください。
無理に抜こうとしてはいけません。
歯みがきを行うときは、力を入れすぎないように注意し、ブラシの毛先でそっとみがきます。 |
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口腔ケアと治療で、一本でも多く歯を残せるようにしましょう。 |
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Q.どんな歯みがき剤が適していますか? |
A.研磨剤がはいっていないものが無難です。 |
さまざまなタイプがありますが、研磨剤が入っている物は歯の表面を傷つけやすいので避けたほうが無難です。
歯みがき剤は誤って飲んでも少量なら害にはなりませんが、細菌も飲み込んでしまうことになるので、気をつけましょう。
誤飲を防ぐためには、あまり泡を立てずにみがきます。
歯みがき剤のメリットは清涼感が得られることであり、汚れはブラッシングで取り除く事が出来るので、歯みがき粉はつけなくてもかまいません。
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歯みがき剤選びは基本的に好みでかまいません。 |
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Q.嘔吐反射が激しくて、歯みがきがうまくできません。 |
A.歯みがき粉は少しにして、手早くみがきましょう。 |
奥歯や舌の奥などをケアしようとすると、歯ブラシの刺激によって「オエッ」っという嘔吐反射が起こりやすくなります。
1.なるべく泡をたてないように歯みがき粉は少しにするか、つけずにみがく
2.舌や奥歯は手早くみがく
3.できるところをブラッシングした後、うがい薬などでうがいする
などの方法を取り入れてみましょう。 |
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むせやすい人にこの反応が強く出るようです。 |
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Q.うがいがうまくできない時は、どうしたらよいですか? |
A.うがいではなく、洗い流しや清拭を行いましょう。 |
意識レベルが低下している人、片まひの人、寝たきりで上半身が起こせない人などは、誤嚥の危険があるので、うがいは避けた方がよいでしょう。
ブラッシング後は、吸い飲みなどで水をかけて洗い流します。
また、水で湿らせたガーゼを指や割り箸に巻きつけて、歯の表面をこするだけでも、ある程度のよごれや歯垢をふき取ることができます。 |
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顔を横に向けて、首の周りにタオルを敷き、受け皿をあてて、口角を引っ張って洗い流します。 |
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Q.口腔ケアに適しているのは、どんな歯ブラシですか? |
A.毛がやわらかめで、ブラシの幅が2cmくらいのものがおすすめです。 |
毛がやわらかめで、ブラシの部分は2cm幅程度の物がよいでしょう。
柄はやや太めでまっすぐのものが持ちやすいようです。
電動歯ブラシも便利ですが、振動が速いものは歯肉や粘膜を傷つけるおそれもあるので、長時間の使用を避けましょう。
また、重いものは高齢者には向きません。 |
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鉛筆をもつように、指先で軽く持ちます。
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お口の健康のために、コツをつかんで、毎日しっかりと続けましょう。 |